諦めた夢を古本屋『松岡』が叶えます
「よし、決まりだな。じゃあ陽琉行こうか」
松岡さんは私の手を引き、居間へと足を運んだ。彼の手は温かくて、私の心を癒してくれるようであった。
「な、なんですか」
「大丈夫か? 今日、ダメだったんだろう?すまない。俺のせいだ」
田中さんから連絡をもらったのだろう。
彼のせいじゃないのに申し訳ないことをしたなあと思った。
「いいえ。松岡さんのせいじゃありません。私がまだまだだからです。次頑張ります」
笑顔で私は言ったら、彼はニコっと笑顔で笑い返してくれた。
そしたら、無理しないで、頑張っていこうなと言ってから台所へ向かった。
「陽和。陽琉になんかしてないでしょうねぇ」
「ひよっちならやりそう」