諦めた夢を古本屋『松岡』が叶えます
夢を提供してくれる場所
松岡さんに会って、二日経った。
それから彼から連絡があった。
帰り際、メールアドレスと電話番号を彼に聞かれて私は答えた。
連絡はきたが、たった一言だけ。
今日、十四時から来れるか? と書かれていたのだ。
……午後は授業も就活の面接も何もなかったので、行くことにした。
大丈夫です。了解です。とメールに打った。
「どうしたの。なんか嬉しいことあった?」
夏帆はスマホを弄り終えて、私の方を向き直して聞いてきた。
大学の授業が始まる前、狭い教室で私たちは授業の時間になるのを待っていた。
「いや、なんで? そんなことないよ」
「いや、あったね! 顔が柔らかくなったもん」