諦めた夢を古本屋『松岡』が叶えます
「いらっしゃいませー!」
その人に声をかけた。
黒ぶちのメガネをかけていて、赤白の長袖を着ていた。
赤白のズボンはヨボヨボで膝には大きな穴が開いていた。
その恰好は、個性と捉えるべきだろうか。
銀髪で、誰かを睨みつけるような目をしている。
いまでも、襲われそうなくらい怖い。
身長は、約170センチくらいかな。
やや、松岡さんより身長は低いように思えた。
でも、私は絶対この人とは隣にいて街中を一緒には歩きたくないと思えた。
その人は、その場に立ち尽くして何もすることもなくこちらを見ていた。
「あ、あのなんでしょう?」
私は声をかけた瞬間、大股でこちらに向かってきた。
「ん」
その人は、何も言わずに私の首に近づき、匂いを嗅いでいた。
ギャ―、なになに! 変態―!
私はすぐさま変態に離れた。