ブロックノイズ
「どうしたそんなにガチガチになって、こういうのは初めてか?」

「…ですね」

進みこそゆっくりだが地に足がつかないことに多少の恐怖を感じ、落ちないようにと毛を鷲掴みする腕が強ばる。

「もっとリラックスしろ、不安からくる小刻みな震えがレモンにも伝わるだろ」

「そういうのも分かるんですね動物って」

「まぁ適当にそれらしいこと言っただけなんだがな」

「……」

「さぁどんどん行こうかレモンちゃん」

「あ、女の子だったんだ」

「いや男」

キャラが読めないパーグに惑わされながら、夕空の見下ろす広大な森を突き進む。
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