ブロックノイズ
静かな波が濡らす砂浜。月に照らされたその砂が優しく輝く。夜になるとカニは地中にもぐるため、日中には見られない景色がそこに現れる。
銀の光沢を放つ鎧を胴と膝下に纏った1人の男はそんな景色には目もくれず、黒いマントを翻し深く足跡を残しながら砂上を練り歩く。
歩く先には赤いマントを首から垂らす男が屈んでいる。
「どうだランギッド、なにか手がかりはあったか」
「んー、変な赤い小包み一個だけですねー」
赤いマントを羽織るランギッドは小包みを左手に持ち、そのまま背後のディロスに手渡す。
「小包みだけ、か…さすがに先を越されてるかもしれんな、今日はもう戻るか」
「無駄にっ……長距離移動しただけでしたね〜」
両膝に手を付きダルそうに立ち上がるランギッド。
「長距離走ったのは俺らじゃなくて馬だけどな」
「ヒヒーン」
「ナメてんのかお前、まずは馬に謝れ」
「ごめんよー!サブロー!」
月明かりに照らされ闇夜に映える赤いマントを大きくなびかせながら馬の元へ駆け寄り、慣れた仕草で滑らかに乗馬する。
「じゃ先輩お先ィ〜!」
後ろ手を振りながらディロスを待たずして真っ直ぐに走り出す。
「事故ってサブローだけ助かれアホ…」
そう小声で呟いたディロスは、直立で大人しく待つ馬
、ノースに背中を預け、紐で∞マークに口を結ばれた赤い小袋を慎重に開封していく。
中から出てきたのは敷き詰められた綿。そして綿に包まれるようにそこに入っていたのは、随所に微小な輝きをもつ一つの小さな青い石だった。
透明感のあるその小石の表面にはすこしザラつきがあり、指でなぞるとその輝きが粉によるものであることが判明した。
「この粉…何だ?」
銀の光沢を放つ鎧を胴と膝下に纏った1人の男はそんな景色には目もくれず、黒いマントを翻し深く足跡を残しながら砂上を練り歩く。
歩く先には赤いマントを首から垂らす男が屈んでいる。
「どうだランギッド、なにか手がかりはあったか」
「んー、変な赤い小包み一個だけですねー」
赤いマントを羽織るランギッドは小包みを左手に持ち、そのまま背後のディロスに手渡す。
「小包みだけ、か…さすがに先を越されてるかもしれんな、今日はもう戻るか」
「無駄にっ……長距離移動しただけでしたね〜」
両膝に手を付きダルそうに立ち上がるランギッド。
「長距離走ったのは俺らじゃなくて馬だけどな」
「ヒヒーン」
「ナメてんのかお前、まずは馬に謝れ」
「ごめんよー!サブロー!」
月明かりに照らされ闇夜に映える赤いマントを大きくなびかせながら馬の元へ駆け寄り、慣れた仕草で滑らかに乗馬する。
「じゃ先輩お先ィ〜!」
後ろ手を振りながらディロスを待たずして真っ直ぐに走り出す。
「事故ってサブローだけ助かれアホ…」
そう小声で呟いたディロスは、直立で大人しく待つ馬
、ノースに背中を預け、紐で∞マークに口を結ばれた赤い小袋を慎重に開封していく。
中から出てきたのは敷き詰められた綿。そして綿に包まれるようにそこに入っていたのは、随所に微小な輝きをもつ一つの小さな青い石だった。
透明感のあるその小石の表面にはすこしザラつきがあり、指でなぞるとその輝きが粉によるものであることが判明した。
「この粉…何だ?」