溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
「美緒奈の勤めている会社だし、美緒奈から社長さんに言ってもらえば、風向きが変わるかと思ったんだけど」
「……それは無理だよ」
いくら経営層とやり取りの多い企画部に在籍していても、私の意見が通るはずもない。
単なる事務処理担当なのだ。
社長に進言なんかとんでもない。
「そうだろうな」
父は腕組みをして考え込んでしまった。
私が今いるこの土地一体が、ル・シェルブルになる。
まったく想像がつかなくて、三人揃ってため息を吐くしかなかった。