溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛

「はい」


正直に答える。
それよりも、私だ。
涼子さんは、どうして私がナオミだと気づいたんだろう。
今の私は、すっぴんに眼鏡という普段のまま。
それこそ今の涼子さんが別人のように、あの店に行ったときの私とは全然違うのに。


「どうして私のこと……?」


不思議がる私を見て涼子さんは、「あぁ」と合点がいったようだ。


「観察眼には自信があるの。商売柄いろんな人と接しているうちに自然と身に付いたのかしらね。うちには芸能人なんかもお忍びでみえるから」

「芸能人が……」

「ええ。お忍びだから当然変装もしていて。そういうのを長年見てきたから、骨格や雰囲気で判別できるようになったみたい」


ちょっとやそっとの変身では、涼子さんを欺けないようだ。
なんて高性能な目なんだろう。


「この前は私が余計なことを言ってしまって、ごめんなさいね」


なんのことかと首を傾げる。

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