溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
京介さんは笑みを浮かべながら私の髪を撫でた。
「ホテルが完成したら、ぜひふたりを招待させてほしい」
「高級ホテルに泊まったことがないから、きっとどう過ごしたらいいのかわからないと思います」
ホテルのエントランスで靴を脱ぎかねない。
ふたりの様子を想像しただけで笑いが込み上げてくる。
「美緒奈」
不意に名前を呼ばれて、京介さんに抱きしめられた。
シャンプーの香りに混じって、京介さんの香りが私を包み込む。
「今夜は美緒奈もこの部屋だよね?」
「あ、いえ……ここは京介さんおひとりで……」
両親がいる手前、さすがに一緒の部屋には寝られない。
「それには賛成できないな」
「え?」
彼の腕の中から見上げると、京介さんはいたずらっぽい目をしていた。