溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
すると、彼女はその目をにわかに細めた。
微笑みが浮かぶ。
「なにがあったのかはわかりませんが、私は社長と舞子さんの言うことに従いたいです。こうして私が京介さんと一緒にいられるのは、おふたりのおかげでもあるんですから。許してもらえていなかったら、私は京介さんのそばにはいられませんでした」
肩に置いた俺の手に美緒奈が手を重ねる。
温かい手だった。
彼女の言葉と手の温もりで、熱くなっていた頭の中が、急速に冷やされていく。
美緒奈の言うとおりだ。
俺はいったいなにを言っているのか。
あまりに焦り過ぎだろ。
我ながら情けない。
小さく息を吐く。
「ごめん。変なことを言ったね」
美緒奈は口元に笑みを浮かべて「いえ」と首を横に振った。
「……自分がこんなにも独占欲の強い男だとは思わなかったよ」
思わず正直に白状すると、彼女が驚いたように目を見開いて首を傾げる。
咄嗟に美緒奈を引き寄せた。
顔を見られているのが恥ずかしくなったからだ。