溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
しかし、それを恐れていたのでは、なにも始まらない。
こんなにも愛しい存在がいる。
それだけで十分じゃないか。
唇を離し、美緒奈を見つめる。
「でも、切羽つまった京介さんも素敵ですね」
「……そう言うな」
額と額をコツンと突き合わせた。
美緒奈にまで必死なことがバレバレじゃないか。
つくづくカッコ悪い。
「私、結構この状況を楽しんでいるんです。会社のみんなに内緒の社内恋愛を」
「内緒の社内恋愛?」
美緒奈がコクンと頷く。
「こうして副社長室でこっそりキスなんて、スリルがあってドキドキしませんか?」
美緒奈は意外と度胸があるみたいだ。
確かに、言われてみればそうかもしれない。
たまにはこんなふうに美緒奈を呼び出して、こっそり逢瀬を楽しむなんてのもいいじゃないか。
もう一度キスをしようと思ったその時だった。