溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
自宅を出発してから、私の頬は緩みっぱなし。
その上、泊まったこともないような豪華な部屋にテンションはさらに上がる。
「食事の前に、せっかくだからお風呂に入ろうか」
京介さんに提案されて、そこで気づいた。
お風呂ということは、この部屋の露天風呂だろう。
つまり、ふたり一緒に……?
いや、さすがにそれはできない。
いくら深い間柄とはいえ、まだ明るい中で素っ裸になるなんて……。
自分の裸体を思い浮かべて、首を思いきり横に振った。
「京介さん、お先にどうぞ」
「お先にって、一緒に入るんだよ」
「――いえ! 私はあとでいいので、京介さんからどうぞ」
「ダーメ」
手を取られて、無理やり露天風呂へと連れ出された。
早速、洋服を脱ぎにかかる京介さんに待ったをかける。
彼は「なに、どうした?」と不思議顔だった。
「一緒には入れません」