溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
力をほんの少し緩めた隙に、呆気なくセーターは脱がされてしまった。
「ちょっと待ってください! それならせめて、私が湯船に浸かってから京介さんが入ってください! それまであっち向いて!」
最大限の譲歩だった。
それを聞いた京介さんは、「わかった」と嬉しそうに頷き、私の言うことに従ってくれた。
「絶対にこっち向かないでくださいね?」
「はいはい」
「約束ですからね? 破ったら口利きませんよ?」
何度も念押しすると、京介さんは肩を震わせて笑っていた。
急いで全部脱ぎ、掛け湯をしてドボンとひと思いに温泉に浸かる。
湯加減はちょうどよかった。
「もういいよね? そっち向くよ?」
「……はい」
京介さんはやけにニコニコとしながら洋服を脱ぎ、湯船に足を入れた。
「いい湯だね」