溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
私の隣に腰を下ろしたかと思った矢先、後ろに回り込み、私を背中から抱き込む体勢を取る。
咄嗟のことに抵抗する間もなかった。
「もっと力を抜いてリラックスして。俺に体を預けてみなよ」
無理難題を突きつけないでほしい。
「美緒奈の体はぜーんぶ知ってるって言ったよね?」
耳元で意地悪く囁く。
そんなことを言われたら、恥ずかしくなるいっぽうなのに。
「よーし。美緒奈がその気なら、こっちだって手があるぞ」
そう言うなり、京介さんは私の脇腹をくすぐりだした。
「――キャッ! や、やめてくださいってば!」
くすぐったさに体から力が抜けたその時、京介さんは自分の胸に私をギュッと抱き留めた。
私のお腹に腕が回され、逃げ場をなくす。
「京介さん、ずるい」
思わず不満を漏らすと、「ずるいのは美緒奈の方だ」と逆に返された。