溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
夢の時間の延長戦
週が明けた月曜日。
いつもより遅いランチをとるために、私は社員食堂へと来ていた。
和風定食を選び、窓際に配置されたカウンター席の隅に腰を下ろす。
いざ食べようと箸を持ったときだった。
「みーおーな」
うしろから抑揚を付けて名前を呼ばれた。
亜樹だった。
彼女に会わないように時間をずらしたのは、失敗に終わってしまった。
というのも、あのパーティーはどうだったかと聞かれることがわかっていたからだ。
あれから二日近く経っても、私の頭の中は混乱状態。
私には許容範囲の域を超えた出来事だったので、亜樹になんて話したらいいのか整理がついていなかった。
「……亜樹も今だったの?」
「私はちょっと前から」
なんと、亜樹までお昼がずれ込んでいたとは。
いつもだいたい十二時ジャストだから、てっきりいないだろうと思っていた。計算違いだった。
「なに、その“ちょっとまずいな”という顔は」
なんて鋭いのだ。