溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
亜樹は、気になったことはとことん突き詰めるタイプだからだ。
「ランチの時間をずらして私を避けなければならないようなことが、美緒奈の身に起きたんでしょ?」
ドキッとせずにはいられない。
黒い瞳でじっと見つめられて、不自然に逸らした。
亜樹の“検証の対象”になったのは初めてかもしれない。
今まで、私には男性絡みのことはなかったからだ。
「まさか、お持ち帰りされたりしちゃった?」
「――おも、おも、お持ち帰りなんて」
口がわなわなと震える。
そこまでの急展開は、さすがに私の心臓が壊れてしまう。
「そっか。それじゃ、素敵な誰かと意気投合してまた会う約束でもした?」
亜樹はあっさりと引き下がり、次の質問を私にぶつけてきた。
しかもそれが大正解だというのだから。
なにも言えず、間抜けにも口をパクパクとさせる。
そんな私を見て亜樹は口角を持ち上げた。