溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
頭の中を見透かされたようで、顔はもちろんのこと耳まで熱くなる。
きっと、なにを考えているんだと思われたに違いない。
ひとりで勝手に暴走した妄想が恨めしかった。
「行っておいで」
優しい微笑みで言われて、さらに恥ずかしさが増す。
まるでロボットのようなぎこちない動きで、私はバスルームへと入った。
京介さんがいる部屋と壁を一枚隔てたところに裸でいる不思議。
熱いシャワーを身体に浴びながら、『無理やり押し倒したりしない』という言葉と裏腹に、どうしたって落ち着かなかった。
濡れた洋服の代わりにバスローブを羽織る。
下着もなしだ。
こんな格好で出て行っても平気なんだろうか。
かといって、ほかに代わりになるようなものはない。
さんざん迷った挙句、バスタオル一枚を身体に巻きつけるよりはマシだと自分に言い聞かせ、バスルームのドアをそーっと開けた。
部屋にいる京介さんをうかがうような状態でいると、ソファに座っていた彼が私の視線に気づいた。
目が合ったところで笑みが浮かぶ。
「どうしたの?」
聞かれて「いえっ」と返す。