いぬがみ君はつれない。


「大和、さっきのもしかして・・・告白?!」

にやにやしながら聞いてくる王子。

「はぁ、ちげーよ。
この前な、困ってたから手貸してやっただけ。」

ま、うそだけどな。
俺に近づいてくるやつらはお前目当てだっつうの。

「めずらしいこともあるんだな!」

「な、お前なぁ」

まぁ確かに人に親切にしたっていいこともない。

人がどう思ってたって気にしても仕方がない。


「はは、すまんすまん」

王子は何も求めてこないし媚びてこない。

俺にとっての‘いいやつ‘はこいつだ。




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