秘密の交換をしよう
「今まで苦しんだんだな。俺と凛は出会ってまだ日は浅いが……俺も凛の苦しみを減らせる存在か?」
「……はい。二度と恋愛が出来ないだろうって思っていた私に、光を照らしてくれたのは、紛れもない、ハルさんです。私は……ハルさんのことが、大好きです」
このタイミングで私に告白されると思っていなかったのか、ハルさんは顔を真っ赤にした。
そして、私はハルさんに優しく抱きしめられた。
「それは俺のセリフだ、バカ」
ハルさんは離れると、真っ直ぐ私の瞳を見つめた。
「凛。俺の恋人になってくれないか?」
「私なんかでいいんですか?」
「凛がいいんだよ。凛以外、ありえない」
その言葉が嬉しくて、今度は私からハルさんに抱きついた。
「ちょっとー。急展開すぎて、ついてけないんだけどー」
幸せに浸っていたら、美穂ちゃんの声が聞こえてきた。
一瞬だけど、二人の存在、忘れてた……
「いつの間にそんな仲になってんのー? そんな素振り、一切見せなかったのにー」
「これはきっちりと話してもらわないと」
ふと顔を上げたら、香織ちゃんと美穂ちゃんはいたずらっ子みたいに笑っていた。