秘密の交換をしよう
「……凛が俺のそばから離れていったと思うと、すべてがどうでもよくなった。死んでしまおうかとも思ったし」
「それは困ります! 私、ハルさんにちゃんと言ってないことが……」
そこまで言って、ハッとした。
「なに?」
「えっと……」
ハルさんは私の次の言葉を待っている。
もう、逃げ道なさそう。
「ハルさんが、好きです」
すると、ハルさんは私を抱きしめた。
「俺は凛を愛してるよ。凛、もう一度俺の彼女にならないか?」
私はハルさんの腕の中で、頷いた。
「こんな私ですが、よろしくお願いします」
「……なにがあっても、俺から離れるの、禁止。凛がいないなんて、耐えらんないから」
ハルさんの力が、少し強くなった。
私もハルさんを抱きしめる。
「私だって、ハルさんから離れる気、ありませんから。覚悟しててくださいね」
「それはこっちのセリフだ、バカ」
ハルさんはそう言うと、優しくキスをした。