17のとしに
「リト、もうすぐつくよ」
肩をたたかれ、慌てて切符と荷物を用意する。
「決心ついた?」
「まあ、オッケーした私にも責任あるなって思ったからさ」
「そっか」
微笑する。優しいなぁなんて思いながら電車が止まるとともに私は席からたつ。ロスもゆっくりと立ち上がり、歩き出そうとする私の腕を掴んだ。
「人多いから」
表情に色はなかったが、少しだけじんじんとしていた心がオブラートかなんかで包まれた気がする。ロスの言ったとおり、人が多く改札も3つほど存在する。あまりに電車に乗り慣れていない私は動揺し、きょろきょろ子供のように慌ててしまう。しかしそんな中黙ってロスは手を引き、確実に私を改札口の外まで連れ出した。
改札口を出てすぐの場所にヒロ、クラ、姫は待っていた。姫はかわいらしい白を基調にしたワンピース。そして薄い茶色のアームカバー。女子力の塊だ。クラやヒロもがっつり私服であったが、ファッションセンスについては0に等しいので下手に何も言わないでおこう。
「あ、みんなそろってる」
「私たちだけ申し訳なーい!」
3人の空間に違和感を感じさせないように飛び込んだ。
「おーおー、初と奈央2人だけの雰囲気って感じじゃーん。このこの」
中学の頃と変わらずおちゃらけた態度でクラがつついてくる。やはり胸が痛んだ。痛い。もっと私の芯が強ければ揺らがずに、ロスにも迷惑をかけずにすむんだろう。悶々としている私をよそに、ロスは淡々と応じしていた。
「だって俺ら電車乗り慣れてなかったし、はぐれるとあれだから」
「ね、ロス意外にも優しいんだよ~」
クラは私たちの態度からその線はないと判断したのかなんだあと口をとがらせた。
肩をたたかれ、慌てて切符と荷物を用意する。
「決心ついた?」
「まあ、オッケーした私にも責任あるなって思ったからさ」
「そっか」
微笑する。優しいなぁなんて思いながら電車が止まるとともに私は席からたつ。ロスもゆっくりと立ち上がり、歩き出そうとする私の腕を掴んだ。
「人多いから」
表情に色はなかったが、少しだけじんじんとしていた心がオブラートかなんかで包まれた気がする。ロスの言ったとおり、人が多く改札も3つほど存在する。あまりに電車に乗り慣れていない私は動揺し、きょろきょろ子供のように慌ててしまう。しかしそんな中黙ってロスは手を引き、確実に私を改札口の外まで連れ出した。
改札口を出てすぐの場所にヒロ、クラ、姫は待っていた。姫はかわいらしい白を基調にしたワンピース。そして薄い茶色のアームカバー。女子力の塊だ。クラやヒロもがっつり私服であったが、ファッションセンスについては0に等しいので下手に何も言わないでおこう。
「あ、みんなそろってる」
「私たちだけ申し訳なーい!」
3人の空間に違和感を感じさせないように飛び込んだ。
「おーおー、初と奈央2人だけの雰囲気って感じじゃーん。このこの」
中学の頃と変わらずおちゃらけた態度でクラがつついてくる。やはり胸が痛んだ。痛い。もっと私の芯が強ければ揺らがずに、ロスにも迷惑をかけずにすむんだろう。悶々としている私をよそに、ロスは淡々と応じしていた。
「だって俺ら電車乗り慣れてなかったし、はぐれるとあれだから」
「ね、ロス意外にも優しいんだよ~」
クラは私たちの態度からその線はないと判断したのかなんだあと口をとがらせた。