嵐王
捺央side
『送ってくれてありがと。
…皆も気を付けて帰ってね!!』
「おやすみぃ〜!」
俺が手を振ると、
信歩も手を振り返して部屋に入った。
「ったくよ、可愛げのねぇー女だよな。
素直に「助けて」って言やー良いのによ!」
「それが出来たら苦労しませんよ。
『朱雀』で起きた事が信歩を
今でも追い詰めているんでしょう。」
信歩は『朱雀』が大好きだったから
忘れられないんだよね。
俺達じゃ代わりになれないのかな…。