嵐王
ガラッ!
扉を開けた瞬間、
教室でお弁当を食べていた人達の視線が向く。
でも、そんなの気にせず自分の席に直行。
『あ、匡の言う通り置きっぱだった。』
薬を取り出し、ポケットに入れる。
早く戻らないと小言が飛んで来るから
教室を出ようとしたら、
「蝶野さん、少し良い?」
このクラスの女子でリーダーっぽい人が
出入り口を封鎖していた。
…ハァ……捺央について来て貰えば良かった。
数分前の私を頭の中で罵った。