嵐王


きっと、私から話すのを待ってくれてる。


『皆で…帰りたいな。
置いてっちゃ可哀想だもん(笑)』


"傷が大き過ぎて
逃げたくなる気持ちは私にも分かる。

けれど、決して目を逸らさないで。

貴女に非がないと信じる人は近くに居るから
堂々と前を向きなさい。"


私は…逃げてばかり。

『朱雀』から逃げる様にここに来た。

そして、今度は暴走族を遠ざけたくて
紫苑達を避けてた。


『手帳、勝手に見ちゃった。
ありがとう…嬉しかった!』


でも…もう逃げたくない。
信じてくれる人がこんなにも居るから。

私も強くなりたい。


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