嵐王


聞かなくても分かる。

この目は私を信じてない目。


私の方が皆と過ごしてた時間が長いのに
どうして瑠愛を…?


「信歩、お前を姫として外す。」


疑問が頭を埋め尽くしてた時に
告げられた残酷な一言。


『待ってよ…棗まで私がやったって思ってるの?』


誰か「嘘だ」と「冗談だ」と言って。


「あぁ、裏切り者を置いとく訳にはいかねぇ。」


向けられた事がなかった冷たい視線に涙が出た。


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