嵐王
『何も聞かないの?』
【聞いて欲しいのか。】
私の隣に座って手帳で会話をする。
その答えに今度は私が首を横に振った。
『私、ここでは平穏に過ごしたいの。
だから…ほっといて。』
【それで救われるのか?】
『……もう、暴走族と関わりたくない。』
あんな思いをするのは懲(こ)りたから。
【俺らが暴走族だって知ってたのか。】
『詳しくは知らないけど、
なんとなく見れば分かるよ。』
纏ってるオーラが違うし。