嵐王


それっきり、紫苑は何も語らなかった。


『…別人みたいだったな……。』


紫苑はいつも優しくて、笑ってた。

でも…さっきは誰も近寄る事を許さない
『白夜叉』だった。

優しい紫苑にそんな通り名不釣り合いだなって
思ったのに今になって納得出来てしまった。


ピンポーン♪


重い空気の中、似合わないベルが鳴った。


< 360 / 523 >

この作品をシェア

pagetop