嵐王


食材を買いに行く為に準備をしていると
ある事に気が付く。


『あれ…。』


【どうした?】


『あ、ううん!行こ!!』


開いていた筈の仏壇の部屋の扉が閉まっていた。

やっぱり、紫苑にとってこの家に戻る事は
嫌だったのかもしれない。


『朱雀』の事で深入りしないで欲しかった手前
私が踏み込んじゃいけない気がして
口を閉ざす事しか出来なかった。


< 368 / 523 >

この作品をシェア

pagetop