嵐王


瑠愛side


「♪〜♪♪〜♪〜♪♪」


ズラりと並ぶマニキュアから色を選んで
爪を艶(あで)やかにする。


「失礼しやス!!」


「あ♡どうだった?」


マニキュアを塗りながら返事を待つ。


「そ、それが…失敗したみたいでッ!
燃えたのはアパートだけ…ガシャーン!!」


言い終わるのを待てず、
並べてあった何もかも床に叩きつけた。


「…しくじったって事ぉ〜?」


色取りのマニキュアが混ざり合って
床を黒く染めていった。


< 373 / 523 >

この作品をシェア

pagetop