嵐王


目の前に棗が立つと、あの光景を思い出す。


皮膚が焼ける匂い、

自分の叫び声、

思い出が信頼が壊れる音。


地面に体温を吸い取られたみたい
冷たくなっていく。


「…じゃーな。」


『ッ!!』


痛みに備えて精一杯身体に力を込めた。


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