嵐王


あれ…痛くない……?


ドサ…


倒れたのは私を押さえ付けていた男。


「立てッ!」


『えッ!わわ!!』


無理矢理立たされ、引っ張られる。


「お、追えーッ!!!」


後ろから怒声が聞こえる。


『な、棗ッ!?』


握られた手に戸惑いながら必死に走る。


「黙って走れ!
この馬鹿!一人で乗り込む馬鹿が居るかッ!!」


二回も馬鹿って言ってますけど!?


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