嵐王


「教室じゃ騒がしいから屋上行こ?
その方が話しやすいよね。」


「そうしましょう。」


『え、え?
ちょっと…屋上まで行かなくても良くない??』


半ば強引に教室から連れ出され、
屋上に連れて行かれた。


『私の勘違いかもしれないから
そんなに怖い顔しないでよ…。』


私が怒られてるみたいじゃない。


「ねぇ、信歩。
この話は結構前に皆で話し合ったんだけど…。」


『…何?』


皆の雰囲気で言いたい事が分かった気がした。


【俺ら『嵐王』の姫になれ。】


それは、私にとって一番聞きたくなかった言葉。


< 45 / 523 >

この作品をシェア

pagetop