嵐王
「その話は一先ず置くとして、この状況は?」
匡が棗達と瑠愛を観察する。
「あの女と『朱雀』って仲間じゃなかったのかよ。
あ?仲間割れか??」
『えっと…それは……。』
どう説明すれば良いのか分からない。
正直に話す?
本当は私を瑠愛から守ってたって??
そのせいで『朱雀』が棗達が犠牲になってたって……?
必死に言葉を探していると、
ポンッ
『紫苑…?』
頭を撫でられ、笑顔を向けられる。
「何も言わなくて良い」そう言われた様な気がした。