嵐王
『な、何言ってんの?
ほら…姫って総長の女って事でしょ。
私は紫苑と付き合ってないじゃん。』
【お前を守る為だ。
校外で行動はしてないが、
校内で俺らと居ると情報が流れてる。】
最悪じゃん…。
「私達にとって姫として公(おおやけ)にすれば
守りやすくなるんです。」
『その代わり狙われやすくもなるけどね。』
冷めた表情で言い放つと
皆は顔を引き攣らせた。
「解(げ)せねぇな。
分かってるよーな口ぶりしやがって。」
もうバラしちゃえばいっか。
『だって、私は『朱雀』の元姫だから。』
本当は…ずっと隠しておきたかった。