嵐王
今更、後悔したってどうにもならない。
誰かに言われなくても自分で分かってる。
「ありがとな…信歩の側に居てくれて。」
嘘の情報で味方をする奴も居なかった。
でも、見抜いてくれるとどこかで信じていた。
「礼を言うのはこっちの方だよ。」
「…?」
「俺達にも色々あるって事〜。」
笑ってはいるが、どこか悲しげな表情。
「そうか、俺らは戻って『朱雀』を立て直す。
信歩との最後の約束を守らねぇとな。」
信歩…元気でな。
お前が笑顔を忘れないでくれて良かった。
棗sideEND