嵐王


紫苑side


捺央、お前の言ってた通りだ。

声が出ないならそれで良い。

初めは声を出す訓練をしていたが、
中々出ない事に嫌気が差して諦めた。


その行為がお前をずっと、苦しめてたんだな。


何も言わなくても分かるって甘えてた。


「お、れ…だ…ち………ろ…?」


「おうよッ!これからも超〜仲良いダチんこ!!」


涙を拭きながら嬉しそうに笑う捺央を見て
やっと、俺らの時間が動き出した気がした。


紫苑sideEND


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