嵐王


アンタと遊ぶより道を聞きたい。


『すみません、道を聞いても?』


本当の事は言わずにソフトに聞く。


「んー?
そんな所よりももっと楽しいとこに行こ♪」


あからさまにヤる目的のナンパだと知り、
男を軽蔑する目で見る。


『間に合ってますので。』


男に構ってるせいで空は暁色になってきた。


「待てよ!!」


ガッ!


さっきとは違って強く肩を捕まれた。


『痛っ…!』


その衝撃であの傷も疼いた。


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