嵐王
「暴走族を嫌うのは勝手だけど、
アンタを捨てた『朱雀』と俺らを
一緒にするのだけは勘弁して欲しいんだけど。」
『…暴走族なんて皆同じよ。』
「あのさー…『だって、そうでしょ!?』」
天空の言葉を遮って更に声を荒げる。
『気に食わなかったら暴力で解決して、
そうじゃないと思ったら弱点の姫を狙う!
聞いてたら「潰せば格が上がる」とか、
馬鹿げた理由で人を傷付けてる!』
"これに懲りたら二度と姿を見せんな。"
"じゃあな、元姫さん。"
『結局…ただ目立ちたいだけの子供の集まり。
あの伝説と云われた『双姫』だって
そうだったに決まってるじゃん!』
グイッ!
『ッ!?』
言い終わったと同時に紫苑に引き寄せられた。