ここからはじまる恋
③
「んー」
ここは、どこ? 寝ぼけまなこで確認をする。広い部屋、真っ白な壁紙、キングサイズベッド……。このシチュエーション、前にも……。
ハッと息を飲んで、ガバッと起き上がる。なんだかめまいがして、こめかみを押さえた。
「紗良さん、あなたって人は……」
その声に視線を送ると、新庄先生が呆れ顔で、コップに入った水を私に差し出していた。軽く会釈をして、水を受け取ると、ゆっくりと口にふくんだ。
「私の忠告が、聞こえなかったのですか?」
「……いえ。でも、空さんが私になにをしたというのですか?」
今の状況が、わからない。それどころか、空さんのBarで、ノンアルコールカクテルの二杯目を飲み干したのかさえ、記憶にない。
小さな声で聞き返すと、呆れ顔の新庄先生が、ため息をついた。
「とにかく、空には近づかない方がいい」
「どうしてですか?」
理由も言わず、私と空さんの仲を裂こうとする新庄先生に納得がいかない。
「空に、なにをされてもいいと言うのなら、勝手にすればいい」
『なにをされても』って……。空さんは、私になにもしていない。今日だって、急に眠くなっただけなんだから……。
あれ? どうして今日も、新庄先生にお世話になっているのだろう、私は!
もし、眠ってしまったのなら、空さんが助けてくれるはずなのに……。
どうして?
ここは、どこ? 寝ぼけまなこで確認をする。広い部屋、真っ白な壁紙、キングサイズベッド……。このシチュエーション、前にも……。
ハッと息を飲んで、ガバッと起き上がる。なんだかめまいがして、こめかみを押さえた。
「紗良さん、あなたって人は……」
その声に視線を送ると、新庄先生が呆れ顔で、コップに入った水を私に差し出していた。軽く会釈をして、水を受け取ると、ゆっくりと口にふくんだ。
「私の忠告が、聞こえなかったのですか?」
「……いえ。でも、空さんが私になにをしたというのですか?」
今の状況が、わからない。それどころか、空さんのBarで、ノンアルコールカクテルの二杯目を飲み干したのかさえ、記憶にない。
小さな声で聞き返すと、呆れ顔の新庄先生が、ため息をついた。
「とにかく、空には近づかない方がいい」
「どうしてですか?」
理由も言わず、私と空さんの仲を裂こうとする新庄先生に納得がいかない。
「空に、なにをされてもいいと言うのなら、勝手にすればいい」
『なにをされても』って……。空さんは、私になにもしていない。今日だって、急に眠くなっただけなんだから……。
あれ? どうして今日も、新庄先生にお世話になっているのだろう、私は!
もし、眠ってしまったのなら、空さんが助けてくれるはずなのに……。
どうして?