ここからはじまる恋
三度目の誘惑
①
空さんからメールが届いたのは、翌日の夕方だった。仕事を終えて、メールを確認する。
『お疲れ様です。昨日はグラタンが焼ける前にあなたが眠ってしまい、残念です。寝不足だったのでしょうか?』
そんな私を気遣うメッセージから改行して、新たなメッセージ。
『明日の夜、Barの仕事は休みなので、食事だけでもいかがですか?』
空さんから、三度目の誘い……。
『空に、なにをされてもいいと言うのなら、勝手にすればいい』
今回は、さすがに新庄先生の忠告が耳に響いた。空さんには、会いたい。でも、もし、ふたりっきりで会ったら……。なにか問題が起きるのだろうか?
グラタンが焼ける前に、私は眠った。
寝不足だったわけでもないのに、二杯目のノンアルコールカクテルを飲んでから、急な睡魔に襲われて、ガクッと力が抜けた……。
『素敵な夜になりますように』
最後に聞こえた、空さんの声。どうして眠る直前の私に、そんなことを……。
初めてBarでカクテルを飲んだ夜は、強いお酒に酔って眠り、二度目は、ノンアルコールカクテルだったにも関わらず、眠った。
空さんを疑いたくはないけれど、私は彼に眠らされたのかもしれない。
そう考えると、新庄先生が私と空さんの仲を裂こうとする理由も、わからなくはない。
『お疲れ様です。昨日はグラタンが焼ける前にあなたが眠ってしまい、残念です。寝不足だったのでしょうか?』
そんな私を気遣うメッセージから改行して、新たなメッセージ。
『明日の夜、Barの仕事は休みなので、食事だけでもいかがですか?』
空さんから、三度目の誘い……。
『空に、なにをされてもいいと言うのなら、勝手にすればいい』
今回は、さすがに新庄先生の忠告が耳に響いた。空さんには、会いたい。でも、もし、ふたりっきりで会ったら……。なにか問題が起きるのだろうか?
グラタンが焼ける前に、私は眠った。
寝不足だったわけでもないのに、二杯目のノンアルコールカクテルを飲んでから、急な睡魔に襲われて、ガクッと力が抜けた……。
『素敵な夜になりますように』
最後に聞こえた、空さんの声。どうして眠る直前の私に、そんなことを……。
初めてBarでカクテルを飲んだ夜は、強いお酒に酔って眠り、二度目は、ノンアルコールカクテルだったにも関わらず、眠った。
空さんを疑いたくはないけれど、私は彼に眠らされたのかもしれない。
そう考えると、新庄先生が私と空さんの仲を裂こうとする理由も、わからなくはない。