ここからはじまる恋
②
私の気持ちに気づいていたんだ? それなのに、どうしてこんな強引に誘うの? 涙目で、空をにらみつけた。
「好きじゃなくても、かまわないよ!」
さっきまでの甘い声とは違う。半ば怒鳴るように言うと、私の腕を掴んで、ベッドに押し倒した。
「やだっ! やめて!」
小柄で細身の空だけれど、力はある。ベッドに押し倒された私は、必死に抵抗した。こんな空とは、関係を持ちたくはない。
首筋に舌を這われて、ゾクッとすると同時に涙が溢れた。こんなことになるのなら、新庄先生の忠告を受け入れていればよかった。そうしたら傷つくこと、なかったのに……。
もう、無駄な抵抗は止めよう。フッと力を抜いた。
「いい子だね、紗良。最初からそうすればよかったんだ」
さっきまで怒鳴っていたとは思えないような、甘い声。言うことを聞けば、ひどい扱いはされずに済むかもしれない。
でも、心身ともに大きな傷ができるのは、間違いない。
空は私を、愛しているから抱くわけではない。欲望が満たされたら、それでいいんだ。
『空には、気をつけろ』
新庄先生の忠告の意味に、今さら気がつくだなんて……。
バカだな、私。
「好きじゃなくても、かまわないよ!」
さっきまでの甘い声とは違う。半ば怒鳴るように言うと、私の腕を掴んで、ベッドに押し倒した。
「やだっ! やめて!」
小柄で細身の空だけれど、力はある。ベッドに押し倒された私は、必死に抵抗した。こんな空とは、関係を持ちたくはない。
首筋に舌を這われて、ゾクッとすると同時に涙が溢れた。こんなことになるのなら、新庄先生の忠告を受け入れていればよかった。そうしたら傷つくこと、なかったのに……。
もう、無駄な抵抗は止めよう。フッと力を抜いた。
「いい子だね、紗良。最初からそうすればよかったんだ」
さっきまで怒鳴っていたとは思えないような、甘い声。言うことを聞けば、ひどい扱いはされずに済むかもしれない。
でも、心身ともに大きな傷ができるのは、間違いない。
空は私を、愛しているから抱くわけではない。欲望が満たされたら、それでいいんだ。
『空には、気をつけろ』
新庄先生の忠告の意味に、今さら気がつくだなんて……。
バカだな、私。