ここからはじまる恋
まさかのスパイ大作戦
①
「いらっしゃいませ。こんにちは」
昨日に続き、今日も『カフェ・マリナーズ』に来た。由良はカウンターで、ニコニコ笑顔を振りまきながら接客をしているところだった。
「相変わらず、忙しそうだね」
私たちがカウンターに姿を見せると、一瞬、驚いた表情を浮かべた由良。でも、すぐさま接客モードに。
「いらっしゃいませ。こんにちは」
思わず、噴き出し笑いをしてしまう。
「いつものやつ、ふたつね?」
お父さんが笑顔で言うと、「かしこまりました」の返事。テキパキとオーダーをして、レジもスムーズ。
「ありがとうございました」
身内なのにな。と、不思議な気分になりながら、注文したカフェラテを受け取ると、お父さんと並んで、カウンター席に座った。
ここのカウンター席は、都会の風景が見渡せる。うちの小さな歯科医院は、埋もれてみつからない。
「大学生になって、しっかりしたな。由良も」
お父さんがうれしそうに目を細めた。その隣で私は……。昨日、由良がバイトを休みで良かったと思っていた。
昨日に続き、今日も『カフェ・マリナーズ』に来た。由良はカウンターで、ニコニコ笑顔を振りまきながら接客をしているところだった。
「相変わらず、忙しそうだね」
私たちがカウンターに姿を見せると、一瞬、驚いた表情を浮かべた由良。でも、すぐさま接客モードに。
「いらっしゃいませ。こんにちは」
思わず、噴き出し笑いをしてしまう。
「いつものやつ、ふたつね?」
お父さんが笑顔で言うと、「かしこまりました」の返事。テキパキとオーダーをして、レジもスムーズ。
「ありがとうございました」
身内なのにな。と、不思議な気分になりながら、注文したカフェラテを受け取ると、お父さんと並んで、カウンター席に座った。
ここのカウンター席は、都会の風景が見渡せる。うちの小さな歯科医院は、埋もれてみつからない。
「大学生になって、しっかりしたな。由良も」
お父さんがうれしそうに目を細めた。その隣で私は……。昨日、由良がバイトを休みで良かったと思っていた。