ヴァンパイアキッス
「俺と梓姫で子孫残すってこともアリだよな?」


冗談っぽくニヤリと笑ってそういう羅稀。


『な、な、何言ってんの!こういう時に冗談言わないでよ!』


確かにお互い事情を知っているし、その方がいいと思うけどまだ高校生だしっ!


「おい、ここから離れようぜ。誰か来る。」


そう言ってあたしの手首をつかみ並外れの足の速さで公園を後にした。


なに、いきなり!?


ちょっ、速すぎ!


大丈夫だと思う所まで走った。



『ちょ、……はぁ、はぁっ、速すぎなのよ!』


息切れしちゃった。


ただでさえ体力ないっていうのに。
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