ヴァンパイアキッス
「俺は狼男だかんな、耳も目もいいんだよ。あのままあそこにいたら殺されたかもしれねぇぞ。」


そう、だよね。


あたしたちはいつでも危険なんだ。


「今日のところはじゃあな。気をつけろよ」


『そうだね、羅稀なんか変身もできないんだし気をつけてよ?』


「俺の身体能力なめんなって」


そう少し笑って背を向けた。


いつもあんなクールに振舞って人に冷たいのにあんなふうに笑うんだ。


少しドキッとしてしまった。


ドキドキする胸を抑えあたしも家に帰った。
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