ヴァンパイアキッス
「そっか、梓姫には友達がいるもんな。」


『うん、だから本当に悲しい…いつかこの日が来るって覚悟してたけどね…。だから、』


途中で話をやめる梓姫に声をかける。


『羅稀…絶対に死なないで?』


いつもよりまっすぐに俺を見つめてそう言った。


死ぬつもりはない。


やっと生きる意味を持てたばかりなのに。


「俺は死なない。だからお前も死ぬなよ」


『うん』


最初はキャーキャー言う女の1人だと思ってた。


だけど、今は違う。


守るべき存在。


になっていた。


だから絶対守ってみせる。


誰からにも…
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