ヴァンパイアキッス

梓姫 side



｢ゲーセン行かね？｣


羅稀の一言にあたしは疑問に思う。


『軽々しく外に出るなんて…』


｢いや、近くにあるんだよ。気晴らしにどうかと思って。昔からあるらしいんだけど係員とかはいない。｣


『なにそれ？そんなのあるんだ。』


だけど外に出歩くのは怖い。


多分羅稀はあたしが落ち込んでるから誘ってくれたんだ。


『行くけど少しだけね？』


本当に少しだけなんだから。


凜音とかは高校に行ってると思うしここらへんは民家ばっかで人気も少ない。


行くと決めたあたしたちはゲーセンのあるところまで歩いた。