ヴァンパイアキッス
『ん………』


とろけるような長いキスをやめて羅稀は一言言った。


「一緒に生きような」


そんなこと言われたらもっと縋っちゃうよ。


今までそんなこと言われことないからちょっと焦ってしまったけど本当に嬉しかった。


『そうだね』


誰かと心から笑い合える日が来るなんて…


此処の世界に存在してよかったな…


「そうだ、UFOキャッチャーで取れたクマのキーホルダーやるよ、これで元気出るだろ?」


そう言いながら小さくて可愛いクマのキーホルダーをくれた。


『ふふ、あたし子供じゃないもん。でもありがとう!嬉しい!』


たかが小さなものだとしても初めて誰かからもらった贈り物。


大事にしなきゃ!

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