ヴァンパイアキッス
あたしどれだけ気を失ってたのかな。



相当疲れてたのかもしれない。



立ち上がる気力もなくてまた目をつぶろうとした時。



プルルル。



携帯の着信音が鳴り響く。




ディスプレイには羅稀と表示されていた。




『もしも「梓姫かッ!?今どこにいる…はぁっ、…」



電話に出ると羅稀の荒い息と共に声が聞こえた。


『家だけど、どうしたの?』


「今すぐに出てこい…っ。俺達、終わりかもしれない」




『どういうことよ!?』
「いいから、あの公園に待ってるから、急ぎで捕まらないようになっ…はぁ、はぁ」
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