恋愛狂想曲
「・・・少し、休みたいんです。」
「うん、そうね。今のあなたには、休みが必要かもしれない。」
「すみません、先生に教わってきたのに。」
「いいえ。私も、いけなかったわ。もっと早く、あなたを返すべきだった。」
「お気遣い、ありがとうございます。」
「気をつけて。」
部屋を出る前に、一礼した。
ずっとお世話になってた先生。
あの課題曲も熱心に教えてくれたのに。
「あ~!!心優!!」
「早紀。」
「……行くんだね。」
「うん。」
「気をつけてね。」
「ありがとう。」
なんで気づかなかったんだろう。
あたし、いろんな人に助けられてる。
こんなかたちで気づくなんて。