恋愛狂想曲
ダダダダっと駆け上がった階段。
一目散に自分の部屋に入って、クローゼットを物色。
「何にしよ~。」
あたしは1人でファッションショー。
結局、あたしはイチゴ柄のワンピースにコートを羽織ってブーツを履くことにした。
髪を緩く巻いて、薄く化粧もして。
秀がすきだって言ってた香水をつけた。
「いってきます。」
「あらあら、お洒落しちゃって。いってらっしゃい。」
うふふと笑うお母さんに背を向けて、あたしは玄関を出た。
自然と早足になる。
早く、会いたい。
秀の家に近づくにつれて、高鳴る胸のどきどき。
秀の家に着き、インターホンを押そうとしたとき。
「おじゃましました。」
「気をつけて帰ってね。」
秀の家から出てくる女の子を見た。
ショートカットで小柄な子。
可愛い、が、ぴったり合う子。
―……なんで秀の家?
「あらっ、心優ちゃん!?」
ショートカットの女の子を見送っていた秀のお母さんに声をかけられた。