初恋に捧げる私の恋の歌
「戻ろう。」




そう明麗紗に言われて私は立ち上がる。





「もー1人で行動禁止！」




「ごめんね」





私たちは5人で溜まり場まで戻る。




砂浜から堤防に上がるとバイクが向いている方向とは逆にいた。



多分1番後ろの列だ。




溜まり場に戻るとさっき以上の人が集まっていた。



前の方には昨日見た真っ黒なバイクが置いてある、その周りにも黒い大きなバイクが数台置いてあるだけで誰もいない。




その黒いバイクの横に並んでいるバイクも運転手がいない。



周りにも集まっているバイクにはいるのにだ。




「てめぇら！準備はいいか！」




「おぉぉぉおーーー！！！」




前にいた男が声を上げると大勢の男達が一斉に声を上げる。




するとみんなで一斉にバイクのエンジン音を鳴らし始める。



ブゥンンン！！！！



一段と大きい音を立てて車が入ってくる。




その横には男達が歩いてきている。




「総長の車と、FULLMOONのみんなだ」




横で柚莉先輩が呟く。



ブンブンと音を立てて目の前にバイクがつけられる。




「明麗紗！」




目の前にきたバイク乗り持ち主が嬉しそうに明麗紗の名前を呼ぶ。




パートナーだ。




「おう！」と明麗紗が声をかけて後ろに飛び乗る。



その後続いて香野葉と凛香のパートナーも来て乗って行く。





「てめぇら！今日も楽しんで行こうぜ！」




「イェェェェェイーーー！！！」




いつの間に跨っていたのかFULLMOONの人が吠える。



1番前にある黒塗りのバイクの横にあるバイクの人が言うとみんなが声を揃える。



黒塗りのバイク人は一度だけバイク音を鳴らすと素早くバイクを発進させる。




それに続いてみんながバイクを走らせ始める。




「すごい」




「かっこいいだろ。私の自慢のグループだ」




そう言って柚莉先輩がニコっと笑った。




「そう、言えるっていいですね。」
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